皆さまは「ワーケーション」という言葉をご存知でしょうか。今回から数回に分けて、ワーケーションやリモートワークといった働き方改革に関連する内容をお届けします。まずはこちらの記事を参考に、ワーケーションとは何か、ワーケーションが生まれた背景、さらにはワーケーションがリゾート地や旅にもたらす変化などをご紹介したいと思います。

ワーケーションとは?

「Work」(仕事)+「Vacation」(休暇)を組み合わせてワーケーション(Workation)。日本では、日本航空が2017年に導入したことでその名を耳にしたという方も多数いらっしゃることと思います。その意味するところは、「休暇を取りながら仕事もする」という働き方のことです。

一般に言われるワーケーションは、旅行に行きながらもある一定の時間は仕事をし、それ以外の時間は旅行先のアクティビティなどを楽しんで充実した時間を過ごすことを言います。たとえば、家族でビーチリゾートに行ったとします。午前から夕方までは仕事をしたとしても、それ以外の時間は海で泳ぐ、浜辺を散歩するといった非日常を家族とともに満喫できるのです。

なぜワーケーションに注目が集まるのか

従業員一人当たりが抱える仕事量や責任は増える一方、休暇は増えない……。そんなボヤキはそこかしこから聞こえてきます。有給休暇さえ消化しきれていないのに、長期休暇ともなるとさらに取得しずらいという現状。

また、仮になんとか長期休暇の取得にこぎつけたとしても、仕事に対する責任感を消し去って遊びにだけ没頭するというのは(本来そうあるべきだとしても)案外難しいものです。

今回ご紹介している記事の中にこんな話が載っていました。ニューヨークでプロモーション資料の制作会社を経営するある男性が、家族との夏期休暇中に締め切りの迫った作業をしていたそうです。せっかくの家族旅行を台無しにしたくなかったため、家族の目に触れないようランドリールームでパソコンを使って作業をした結果、腰が痛くてたまらなくなりました。

結局、彼は旅先でコワーキングスペースを見つけて、そこで朝方まで仕事をしたそうですが、家族に気を使い、体は痛くなり、さらには非効率な環境で仕事をするはめになりました。そんなことになるなら長期休暇なんてとらなければ良かったとついつい思ってしまいそうですよね。

そこで登場するのが、ワーケーションという考え方なのです。バケーションに行く、でも仕事もする、と初めから決めて旅に出れば家族の理解も得られ、事前にコワーキングスペースといった仕事場の確保を含む効率性を考えることができます。

また、長期休暇が取得しずらい現状を打破する一つの選択肢としても、「しばらく会社を留守にするけど毎日○時間は仕事するよ。」としておけば、仕事の責任を全うしつつも、普段の週末休暇では行けないような場所でリフレッシュすることができるのです。

ワーケーションに呼応するリゾート地の変化

こういった世の中の流れにリゾート地も反応し、ワーケーションを利用して来ている人たち向けに、効率よく仕事ができる環境を整備する施設が増えてきています。例を挙げると、ウェスティン・ミッションヒルズゴルフリゾート&スパ(米カリフォルニア州)では、仕事ができるプールサイドカバナ(※カバナ:プールサイドにある休憩所)の提供を始めました。

カバナにはオフィス用品を取りそろえ、パソコンや書類などの貴重品を保管できる耐水性のある金庫が備え付けられているそうです。これによってプールサイドという普段と違う場所で効率性を落とさずに仕事をし、業務が終わったら即プールでエンジョイ!という楽しみ方ができるのです。

また、その流れはハイキングや登山などのアウトドアを楽しむ人たちが好む場所にも波及しています。たとえば、山頂にあるロッジや南アフリカのサファリパークなど、ネットに接続出来たらラッキーぐらいに思うような場所にも高速インターネット設備が普及しているというのです。パソコンさえあれば仕事ができるという人たちには、この流れは大変うれしいものになるのではないでしょうか。

ただし、ワーケーションにもメリットやデメリットがありますので、次回は、休暇取得率を踏まえてその賛否を考えてみたいと思います。

《参考URL》
‘Workations’ blur line between jobs and time off|BOSTON GLOBE
Katie Johnston(意訳:菊地薫)

 

 

NATURES. 編集部 キュレーター
花と野菜に囲まれて生活しています。休日はスコップ片手に土と戯れ、草花を愛でながらリフレッシュしています。いつしか豪華客船に乗り込み、毎日海を眺めながら世界各地を旅行するのが夢です。

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