前回の北米キャンプレポート第4弾では、2015年にキャンプで寝泊りした場所としてテント人気が最も高かった!(59%)ということをご紹介しました。第5弾となる今回は、「2016年はこんな宿泊施設に泊まってみたい!」というキャンパーたちの願望をご紹介しましょう!
2016年に泊まってみたい宿泊施設は?
北米キャンプレポート2016(THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT, Kampgrounds of America, Inc.)によると、「どんなタイプの宿泊施設に泊まってみたい?」という質問をキャンパーにしたところ、半数が「バス・トイレ・キッチンが付いているフルサービスタイプのキャビンに泊まってみたい」(49%)と答えたそうです。同じキャビンでもバス・トイレ無しは17%にとどまっていますので、どうやら”フルサービスタイプ”のキャビン人気が高いようです。
出典:『THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT』, pg.24
テント人気はどうかというと、「簡易テント」(バックパッキングや自転車、カヌー・カヤックをする人たち向けテント)に泊まりたいと答えた人は23%。一方、「ファミリー向けテント」に泊まりたいと答えた人はそれより多い38%で、フルサービスタイプのキャビンの次にキャンパーが泊まってみたい宿泊施設として人気があることがわかりました。
世代別に見てみると?
フルサービスタイプのキャビンがどの世代にも大人気であることに変わりはありませんが、その他の宿泊施設人気は世代によりばらつきがあります。たとえば、テントに泊まりたいと答えている人の割合は年齢が上がるにつれ明らかに低下しています。具体的にいうと、ファミリー向けテントに泊まりたいと答えたミレニアル世代とX世代がそれぞれ50%、45%と高いのに比べて、ベビーブーム世代は26%、シルバー世代では14%にとどまりました。
Millennials=ミレニアル世代、1981年~1997年生まれ
Gen X=X世代、1965年~1982年生まれ
Baby Boomers=ベビーブーム世代、1946年~1964年生まれ
Mature=シルバー世代、1946年より前
(北米キャンプレポート2016の定義より)
出典:『THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT』, pg.25
また、ファミリー向けテント同様に、簡易テント(バックパッキングや自転車、カヌー・カヤック向けテント)に泊まりたいと思う人たちの割合も、年齢が上がるにつれ下がっていく傾向にあるようです。年齢とともにテントの組み立てや後片付け、居住性などのさまざまな理由でテント以外の宿泊施設を望むようになるのかもしれませんね。
これ以外にもさまざまなタイプのRVやモンゴルの遊牧民が利用するゲルに興味を持つ人もおり、キャンプで寝泊りする場所というのは多種多様であることに気付かされます。可能であれば全タイプの宿泊施設にチャレンジしてみて、一番のお気に入りを見つけたいものですね。
今年の本格的なキャンプシーズンもすぐそこまで来ています。「今年はどんなところに泊まろうか?」なんて話しを家族や友人たちとそろそろ始めてみてはいかがでしょうか?
《参考URL》
THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT|Kampgrounds of America, Inc.
(本文掲載のグラフはKampgrounds of America, Inc.さんより使用許可をいただいております。)
(意訳:菊地薫)
Nature Serviceのウェブメディア NATURES. 副編集長。
自然が持つ癒やしの力を”なんとなく”ではなく”エビデンスベース”で発信し、読者の方に「そんな良い効果があるのなら自然の中へ入ろう!」と思ってもらえる情報をお届けしたいと考えています。休日はスコップ片手に花を愛でるのが趣味ですが、最近は庭に出ても視界いっぱいに雑草が広がり、こんなはずじゃなかったとつぶやくのが毎年恒例となっています。