水泳やヨガ、ジョギングなど、体にいいとされる運動はいろいろありますが、簡単で誰でもできて、しかも健康効果が高いものと言えば、ウォーキング。そう、歩くことです。ウォーキングは足が鍛えられたり痩せたりできるだけではなく、さまざまな効果があります。
この記事では、ウォーキングで得られる健康効果とその効果を最大限にする具体的な方法を「How to Get the Biggest Benefits of Walking」と「12 Health Benefits Of Walking Daily – Tips To Follow」の記事を参考にご紹介します。
ウォーキングの健康効果
痩せるためや足腰を鍛える以外のウォーキングの効果を3つご紹介します。
ストレス改善効果
一つ目は、ストレスの改善。これはただの気分的な問題ではありません。歩くことで血行が良くなり、ストレスで乱れてしまった自律神経の調子が整うのです。また、血行が良くなることで、身体の中の細胞に栄養素や酸素が適切に送られるようになったり、ストレスホルモンの分泌が減少したりすることもわかっています。
また、自然の中を歩くことが精神面に良い効果をもたらすことも実験により明らかにされています。自然の中を90分間歩いた人と、都会の中を同じ時間歩いた人とを比べると、自然の中を歩いた人の方が精神疾患を引き起こす脳の領域の活動が抑えられることがわかりました。さらに、自然の中を歩くと鎮痛・鎮静作用を持つエンドルフィンという脳内ホルモンの生成が促進され、精神状態が改善することもわかっているのです。
関連記事:疲れた脳は自然で癒やせ!~脳波から学ぶ自然の素晴らしさ~
記憶力向上効果
国立長寿医療センターの研究によると、歩くことは高齢者の記憶力の向上にも役立ちます。12週間毎日歩くように指示された高齢者のグループと、いつも通りの日常生活を過ごした高齢者のグループとでは、注意力やタスクの切り替え能力、ワーキングメモリという必要な情報を一時的に記憶しておく能力が大幅に改善されました。
また、座りがちな生活は記憶をつかさどる役割を持つ脳内の海馬を縮小させてしまうのですが、歩くことが海馬を大きくすることもわかっています。
関連記事:登山はシニア世代にぴったりの運動!予想を上回る健康効果とは
長生き効果
ある研究によると、週に3時間歩くことは全く運動しない場合に比べて早期死亡率が11%減少することがわかっています。また、北海道大学の教授らが1,239人の男性を対象に行った研究では、1日1~2時間歩くことにより脳血管疾患やがんなどの重大な疾患を持つ人の死亡リスクが70%減少することも明らかになりました。
ウォーキングの効果的な方法
こんなに多くの効果があるウォーキング、やってみたくなりましたか。では、より効果的なウォーキングをするためのポイントをご紹介します。
1日15,000歩
歩数計を持って1万歩を目指す人も多いと思いますが、最も健康効果が高いのは1万5000歩だということがわかっています。一気に歩く必要はないので、1日のあちこちで10分歩く時間を見つけて歩数をためていってください。
1分間100~135歩
短い距離で高い効果を得たい場合には、歩く速度を少し速めましょう。速く歩いた人と歩数を多く歩いた人とでは健康上の効果が同じという研究結果が出ています。1分間に100~135歩を目安にして歩いてみてください。
インターバルトレーニング
同じペースで歩くよりも、ペースを変えたほうが効果が高いという研究結果があります。30秒から1分間速く歩いたら、次の1~2分間はゆっくり歩く。これを繰り返してください。
坂道を上る
急な坂道を上るなどの負荷をかけると、平らな道を歩く時間の半分で同じ効果が得られます。
まとめ
ウォーキングはとても手軽で、健康効果の高い運動です。周りの自然を見ながら歩いたり、公園の中を歩いてみたりするのもいいですね。必要なのは歩きやすい靴だけ。早速始めてみてはいかがでしょうか。
(参考)
How to Get the Biggest Benefits of Walking
12 Health Benefits Of Walking Daily – Tips To Follow
田舎育ち18年、都会暮らし28年、海外暮らし5年。どこにいても緑と土が必要で、ときどき「山が見たい」と駄々をこねます。老後はヨット好きの主人と海と山の両方が見える場所に住みながら、世界各地を旅したい欲張り50代です。
1件のコメント