旅行は好きですか?私は大好きです。いつもとは違う場所で、美しい景色を見たり、ご当地の名物を食べたり、温泉に入ったり。考えただけでもワクワクします。でも、知っていますか。旅行はただ楽しいだけではなく、健康にもよい効果があることを。
今回は、「5 Scientifically-Proven Health Benefits of Travel」と「8 Reasons Why Traveling Is Good for Your Health」の記事を参考に、科学的に明らかになっている「旅行が健康に与える効果」をご紹介します。
旅行で心臓病のリスクが減る
旅行をすることによって、心臓病や高血圧のリスクが減ることがわかっています。旅行中は、いつもの生活以上に歩いたり動いたりすることが増えますよね。それにより心臓が鍛えられ、血液循環もよくなるのです。
米国の老化に関する研究所と旅行協会の共同研究では、以下のような結果が出ています。6年に1回しか旅行をしない女性と年に2回以上旅行をする女性とでは、年に2回以上旅行をする女性の方が心臓病の発生リスクが大幅に低いということ。また、年に1回のバケーション(旅行をするような長めの休暇)も取らない男性の心臓病発生リスクは、取る男性に比べて30%高く、また死亡リスクも20%高いということです。
運動はなかなかできない人でも、旅行であれば観光地を巡り、そこにしかないおいしいものを探して歩いているだけでいい運動になり、心臓を鍛えることができるというわけです。
旅行でストレスが解消される
旅行でストレスが解消されます。そんなことは当たり前と思うかもしれませんが、旅行でストレスが減るというのは旅行中だけのことではないんです。
環境と公衆衛生に関する米国の専門誌に掲載されている論文では、次のような報告がされています。旅行から帰国した人を調査した結果、帰国後3日間は不安感が少なくよい気分の状態が維持され、さらに数週間後にはよりリラックスした気分になったと。また、別の研究でも、4日間旅行をして家から離れた場所で過ごすと、その後45日もの間、幸福感の指標は上がり、緊張感の指標は下がったと報告しています。
日本には欧米のようなロングバケーションの習慣がなく、実際に長期休暇を取るのも難しいですが、少しでも旅行をすればしばらく効果は持続して旅行気分を味わえるのです。
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旅行で創造力が高まる
創造力というのは芸術家や音楽家だけに必要なものではありません。仕事を効率化したり、毎日のスケジュールを改善したり、健康的な生活を送るためにも創造力は必要なものです。旅行は、その創造力を高めてくれます。
米国ノースウェスタン大学の研究者アダム・ガリンスキー氏は、長年にわたり多文化に触れる旅行と創造力との関係を研究しています。ガリンスキー氏によると、さまざまな場所に旅行して異文化を体験することで、人は新しい概念やアイデアを学び、そのことが人の創造力を拡大させると言っています。
また、旅行そのものだけではなく、旅行を準備する段階でどこに行って何をしよう、何が必要だろうなどと計画することも創造力を向上させると考えています。
旅行は楽しいアクティビティというだけではなく、より健康的な生活を送るための力を高めてくれるものでもあるのです。
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まとめ
「旅行に行きたいけど休みが…、お金が…」と考えてしまいがちですが、旅行は健康のためでもあります。行きたい場所を決めて、早速計画を始めてみてはいかがでしょうか。
(参考)
5 Scientifically-Proven Health Benefits of Travel
8 Reasons Why Traveling Is Good for Your Health
田舎育ち18年、都会暮らし28年、海外暮らし5年。どこにいても緑と土が必要で、ときどき「山が見たい」と駄々をこねます。老後はヨット好きの主人と海と山の両方が見える場所に住みながら、世界各地を旅したい欲張り50代です。