みなさんは北欧/スウェーデンと聞くとどのようなイメージを思い浮かべますか?
テレビなどで北欧が紹介される際によく聞くワードとしては「幸福度ランキング上位」などが多いのではないでしょうか。

私は今までに北欧3カ国(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)に留学やワーキングホリデーにて滞在した経験があります。
今回はスウェーデン留学時代にお世話になったホストファミリーの生活から学んだ、「スウェーデン人の幸せの考え方」をご紹介いたします。


スウェーデンってどんな国?

日本の約1.2倍の面積を持ち、その国土の3分の2は森林に覆われるスウェーデン王国。
人口は1022万人で北欧最大の国です。
日本でも有名なスウェーデンの企業といえばIKEAやH&M、VOLVOなどがあります。

首都ストックホルム


自然はみんなのもの

国土の3分の2が森林で覆われているだけあって、人々の暮らしと自然はとても近くにあります。
郊外になると森の中に人々が住んでいると言っても良いかもしれません。
そんな自然豊かな国スウェーデンには、日本とは違う「自然」の考え方があります。

関連記事:「森のムッレ教室」から学ぶ、スウェーデン人が自然を大切にする理由


「Allemansrätten」(自然享受権)

憲法で保証されている権利で、土地の所有者に損害を与えない限り、誰でも他人の土地への立ち入りを認めるというものがあります。
私はこの権利の元、夕日が差し込む白かばの森を散歩したり、冬にはノルディックスキーを楽しんだりしました。

それに加えて私が驚いたのは、人の所有地内だとしても、森に生えている野生のブルーベリーやキノコなどを摘んで持ち帰っても良いということ。

スウェーデン人はベリーやキノコ摘みが大好きで、夏になるとバケツを持って近所の森をめぐり、いっぱいになるまで家に帰ろうとしません。

このように土地の所有者をリスペクトしながら、みんなで自然を共有できるなんてすてきですよね。スウェーデン人の気持ちの寛大さに驚かされます。


Fika〜森で摘んだブルーベリーで作るタルト〜

スウェーデンには「Fika(フィーカ)」という文化があります。
家族や友人と集まった際や、仕事の合間などに、コーヒー、紅茶を飲みながら仲間たちと会話を楽しむ習慣です。

そしてFikaにはお菓子が欠かせません。

私のお世話になったホストファミリーのママはFikaに合うお菓子作りの名人でした。
夏になると犬の散歩がてら一緒に森へ行き、ブルーベリーを摘みます。
そして摘み立てのブルーベリーをつかってタルトの作り方を教えてもらいました。

タルト生地の上にブルーベリーとお砂糖を振りかけてオーブンで焼くだけというシンプルなものでしたが、自然の甘みがぎゅっと詰まった味は忘れられません!

コーヒーを飲みながら、白夜によって太陽の光をたくさん浴びた栄養豊富なベリーをいただきます。


自然が一番のぜいたく品

ヨーロッパの北に位置するスウェーデン。
冬が長いことから、多くの人が夏を心待ちにしています。
多くのスウェーデン人はサマーハウスを持っており、夏になるとこのサマーハウスにやってきて家族で過ごします。

「森と湖の国」とも称されるスウェーデンだけあって、休暇中はボートで湖に繰り出し、1日中魚釣りをしたり、森をハイキングしたりします。
まきの火でいれたコーヒーを飲みながら、風の音を聴いて過ごしたりもします。

電波の届かないような場所にサマーハウスを持っている人も多いので、インターネットやSNSから離れ、デジタルデトックスを楽しむ人々もいます。

多くのスウェーデン人は「田舎で暮らす=自然に包まれるぜいたくな時間」と感じているように思います。


まとめ

ヨーロッパといえど、フランスやイギリスなどに比べると田舎の雰囲気漂うスウェーデンですが、むしろそれがスウェーデン人の宝物です。

「宝物」をみんなで大切に共有すること。

自然の中に身を置き、少しの間でも携帯電話から目を離し、家族や友人と過ごす時間を大切にすることは、日本人の私たちにでもできる「幸せ」の見つけ方ではないでしょうか。

参考URL: http://letsgo-sweden.com/nature/

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