古いものの価値を大切にする、イギリスからのお話です。イギリスでは新築よりも中古物件を購入する人が多く、長い伝統のある家ほど価値が高く人気があります。イギリスの家はほとんどがレンガで作られています。

歴史のあるレンガは新しいものより価値があるため、再利用するために販売もされています。その価値を実感してみようと、自分の家の埋もれていた暖炉を掘り起こしてよみがえらせ、古いレンガを感じる家を目指してみました。

なぜ古いレンガは価値があるのか

イギリスでは自分の家と同じ年代に作られたレンガを見つけると、あらかじめ購入して保管しておく人もいます。歴史のある家を購入し、自分好みにリフォームを重ねる人が多いですが、新しいレンガを使うと色がちぐはぐになってしまうため、家と同じ年代に作られたレンガが必要なのです。特に1970年代以前のレンガには価値があるそうで、新しいレンガと何が違うのか調べてみました。

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ビンテージのレンガは変わった色のものも多く、ミネラル含有量と丁寧な焼き方により、窯で化学変化を受けて希望の色を出す作り方をしている可能性が高いようです。その一方で近年に作られた色付きのレンガは、粘土に顔料を混ぜて直接染色されているとのこと。それだけでもビンテージのレンガのほうがはるかに価値があることがわかりますね。

暖炉を掘り起こし、古いレンガをいかす

私の家には暖炉スペースがありますが、前のオーナーによりふさがれて壁になっていました。せっかくなら家の中でもレンガのぬくもりを感じたいと思い、掘り起こしてみることに。壁をたたき割っていくと暖炉スペースが現れ、炭で黒くなったレンガをこすって洗うときれいな赤色が出てきました。

そして暖炉スペースの上はレンガのアーチで縁どられていて、クリスマスには靴下を飾ることもできそうです。家の建設時からのオリジナルなこの特徴を封じていたなんてもったいない。

新しい素材で覆ってしまうのもきれいで簡単ですが、昔の素材は丈夫で上質なことも多く、磨いたり洗ったりするだけでその価値はよみがえります。

むやみに新しいものを求めず、「つかう責任」を持ってものを大切にし、さらに次の時代へと引き継いでいけたらすてきだなと思います。長く使えるもの、価値の残るものを日々の生活に取り入れてみるのはいかがでしょうか。

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(参考)
https://31systems.com/2017/09/22/5-factors-that-make-your-old-bricks-worth-salvaging-and-selling/

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