いよいよStarlink 企画もマニアックな方向にきました。前回は山間部海辺にStarlink を持ちだして、通信状況の比較をしてきましたが、今回はFlat High Performance Kitを山間部に持ち込み、標準の第2世代 Rectangular アンテナとの比較実験をしたいと思います。

まずは、Flat High Performance Kitの紹介から始めましょう。フラット高性能アンテナは、移動中の利用を想定して可動部分を無くしているのが特徴です。Rectangular アンテナと外見を比較すると、2倍近い面積を持っているように見えます。しかし、最大の特徴は移動中に利用できる事です。日本の携帯電話通信網は2023年3月末時点で、5Gの全国の人口カバー率は96.6%とされていますが、山間部やへき地などは電波圏外が多く、アウトドアを満喫する人達には、緊急時の連絡などに課題が残っていました。Flat High Performance Kitを使えば、移動中も使えるので、地図などの利用はもちろん、仕事でも活用できます。

さて、いよいよFlat High Performance Kitと標準の第2世代 Rectangular アンテナとの比較実験を開始します。結論から言うと、衛星が通り過ぎるタイミングなどの影響もあり、通信速度として大きな違いは感じられませんでした。しかし、通信の中断などの状況を見ると、Flat High Performance Kitの方が安定してつながり続けている印象を受けました。

Starlink Flat High Performance Kitの状況


Starlink 第2世代 Rectangular アンテナの状況

今回は条件が厳しい山に遮られた環境で試した事により、衛星との間に山などの物理的な障害があり、攻めすぎた実験のため「Flat High Performance Kitの方が、通信が途絶えない気がする」程度の結論となってしまいました。もう少し環境を変えて、静止状態での通信品質の比較実験をすることで、Flat High Performance Kitの「高性能」と言われている点が確認できるかもしれません。

ただ、Flat High Performance Kitは移動中も利用できる利点が最大と考えられるので、林業や土木従事者の現場監督などが仕事で使うには最高だと思われます。Nature Serviceでは引き続きOverlandingなどの企画で、Flat High Performance Kitを活用していきたいと考えています。

Starlink の技術は日々進化しており、今回のFlat High Performance Kitのように、ユーザーのニーズに合わせた新しい製品が次々と登場しています。これからも、Starlink の可能性を追求し、アウトドアでの活用方法を模索していきたいと思います。皆さんも、ぜひStarlink を使って、自然の中でのワーケーションや、アウトドアでの緊急時の連絡手段として活用してみてはいかがでしょうか。

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