自然との触れ合いが減っている子どもたち。自然そのものの減少で、触れ合う機会を失ったこともありますが、ゲーム等の存在や放課後の自由な時間の減少により、”外で遊ぶこと”への興味を失ったことも、少なからず影響しているのかもしれません。

今回は、自然との触れ合いが子どもにどのような影響を及ぼすのか、こちらの記事を参考にご紹介しましょう。

失われた機会

一昔前と比較すると、子どもたちは毎日がとても忙しく、自由に遊べる時間が減少しているそうです。かつては学校が終わると、木登りをしたり、隠れ家を作ったり、鳥の卵を集めたりしながら、当たり前のように自然と触れ合う日々が普通でした。しかし、今の子どもには、そういった世界に足を踏み入れる時間的余裕がないのです。

学校が終わればそそくさと自宅に帰り、塾や習い事へと向かいます。1970年代から比べると、学校帰りに寄り道で歩く距離が格段に短くなっているそうですから、どこか余裕のなさを感じます。また、残念なことに、今日では子どもが泥まみれになることを好ましく思わない親もおり、なかなか自然のなかで遊ぶ機会が得られません。

自然に触れ合うことの重要性は、自然愛を深めるという意味においてとても大切です。しかし、それだけにとどまらず、自然は子どもの発育にとても大きな影響を及ぼすことが、医師や教育者、メンタルヘルスの専門家たちの研究によって明らかになりつつあります。

自然との触れ合いは、子どもの学習能力、創造力を高め、メンタルヘルスを健全に保つことがさまざまな研究結果から示唆されています。また、自然のなかで活動することは屋外活動につながりますので、子どもの肥満抑制にも効果があると言われています。

さらに、すべてがお膳立てされている遊び(たとえば遊園地等)とは異なり、体系化されていない自然のなかでの遊びは、問題解決能力、集中力、自制心の発達にも役立ちます。また、協調性や柔軟性が向上するため、他人とうまく付き合えるようになり、社会的にも意味のある遊びと言えるのだそうです。

直接的な触れ合いの機会を

ゲーム機等の普及により、子どもの自然に対する興味は薄れているのかと思いがちですが、意外にも非常に多くの子どもが自然への興味を示していると言われています。現に、自然に関するテレビ番組に興味を持ち、実際に自然保護区などを家族とともに訪れる子どもも多いそうです。

しかし、記事のなかでは、それだけでは不十分だと指摘しています。たとえば、”自然保護区を訪れる”という行動は、自然の素晴らしさを体感するという意味では非常に重要ですが、自然との触れ合いで得られるメリットを享受するためには、もっと直接的に自然に触れる機会を持つ必要があるそうです。

木登りを例に挙げてみましょう。登るのも下りるのも自己責任。どうしたら登れるか、どうしたら落下せずに済むか、どうやって下りるか、という一連の流れを自分の頭で考えなければいけません。こういった体験は、実際に自然と触れ合ってみないとわからず、単に木を眺めて景観を楽しむのと、実際に登ってみるのとでは、子どもにもたらす影響はまったく違ったものになります。

何気なく転がっている石も、落ち葉も、木の枝も、自然の中にあるものは発想力さえあれば、子どもの遊ぶ道具となり、子どもの発育を手助けする道具となり得ます。大人にとっても自然はストレス発散やリラックスの場として大切ですが、子どもにとっても、とても大切な場ということなのです。普段の子どもの遊ぶ時間を、それとなく自然との触れ合いに導いてみてはいかがでしょうか。

《参考URL》
Why our children need to get outside and engage with nature|The Guardian
Jon Henley(意訳:菊地薫)

NATURES. 編集部 キュレーター 花と野菜に囲まれて生活しています。休日はスコップ片手に土と戯れ、草花を愛でながらリフレッシュしています。いつしか豪華客船に乗り込み、毎日海を眺めながら世界各地を旅行するのが夢です。

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